今までの議論はなんだったの?
雑感 - 2018年05月30日 (水)
29日、金融庁が、昨年から検討していた店頭FX取引のレバレッジの引き下げを見送る方針とブルームバーグが報じた。
昨年10月に、金融庁は、市場が急変した際に、個人投資家のポジションの手じまいなどが集中すると店頭FX業者では対応しきれず、金融システム不安に発展しかねない。証拠金倍率の引き下げにより、投資家が持つことができるポジションを低く抑えることで、相場急変時でも決済システムに悪影響が及ぶことを防ぐためとして、昨年来、店頭FXのレバレッジを現在の最大25倍から10倍程度に引き下げる方向で検討しているとの報道が、日経新聞やロイター通信などで相次いだ。
一応今年に入って、数回の有識者会議が開催され、この問題に関して検討されたようだが、一部の個人投資家からの反発も強く、当面は、業者任せになっているストレステストの精緻化などで決済リスクの監視を強化することを優先する方針を固めた模様。また、有識者会議は6月中に報告書をまとめるとしている。
この店頭FXのレバレッジに関しては、米国が主要通貨で50倍、規制変更を議論している欧州でも現状は30倍、一部規制の緩い国では300倍以上という例もあるが、これは行き過ぎとしても、日本の25倍が、仮想通貨などの取引と比べても、元来それほど高いとも言えず、この議論が昨年から盛り上がったことも不透明感を強めている。タイミング的には、昨年北朝鮮問題が取り沙汰された時期に、この問題が盛り上がっており、現状の有事リスクが減退していることで、規制見送りとは、金融庁の姿勢に、自己保身があることは間違いないかもしれない。
ただ、この見送りの話も、現状は一部関係者の話として伝えられており、最終決定かは不透明。また、今回見送られても、将来的にまた議論の対象となる可能性が残っており、是非店頭業者に関しては、ストレステストの強化や自己資本の充実など問題解決に、積極的に取り組んで頂きたい。
また、個人投資家の立場では、この議論とは別に、しっかりとご自身のレバレッジを管理する姿勢を再度見直して頂きたい。
昨年10月に、金融庁は、市場が急変した際に、個人投資家のポジションの手じまいなどが集中すると店頭FX業者では対応しきれず、金融システム不安に発展しかねない。証拠金倍率の引き下げにより、投資家が持つことができるポジションを低く抑えることで、相場急変時でも決済システムに悪影響が及ぶことを防ぐためとして、昨年来、店頭FXのレバレッジを現在の最大25倍から10倍程度に引き下げる方向で検討しているとの報道が、日経新聞やロイター通信などで相次いだ。
一応今年に入って、数回の有識者会議が開催され、この問題に関して検討されたようだが、一部の個人投資家からの反発も強く、当面は、業者任せになっているストレステストの精緻化などで決済リスクの監視を強化することを優先する方針を固めた模様。また、有識者会議は6月中に報告書をまとめるとしている。
この店頭FXのレバレッジに関しては、米国が主要通貨で50倍、規制変更を議論している欧州でも現状は30倍、一部規制の緩い国では300倍以上という例もあるが、これは行き過ぎとしても、日本の25倍が、仮想通貨などの取引と比べても、元来それほど高いとも言えず、この議論が昨年から盛り上がったことも不透明感を強めている。タイミング的には、昨年北朝鮮問題が取り沙汰された時期に、この問題が盛り上がっており、現状の有事リスクが減退していることで、規制見送りとは、金融庁の姿勢に、自己保身があることは間違いないかもしれない。
ただ、この見送りの話も、現状は一部関係者の話として伝えられており、最終決定かは不透明。また、今回見送られても、将来的にまた議論の対象となる可能性が残っており、是非店頭業者に関しては、ストレステストの強化や自己資本の充実など問題解決に、積極的に取り組んで頂きたい。
また、個人投資家の立場では、この議論とは別に、しっかりとご自身のレバレッジを管理する姿勢を再度見直して頂きたい。