来週の焦点
表読みと裏読み - 2018年04月14日 (土)
来週の外国為替市場は、引き続きトランプ大統領に、振り回される週となりそうだ。
現状はまだ、シリアに対する対応の発表はないが、もし、週末にも軍事行動が決定されると、週初からリスク回避の動きにつながり易い。
また、16日にからは、日中ハイレベル経済対話がスタート、17日には安倍総理が訪米、日米首脳会談が開催されるが、北朝鮮問題や貿易問題が協議される見通しも、特にトランプ大統領が、日本の貿易黒字に不快感を示すようなことがあると、円の下値を支えそうだ。
その他では、週末にIMFと世界銀行の春季総会、G20財務相・中央銀行総裁会議が開催される。こちらでは、貿易戦争に対する懸念が示されるだろうが、具体的な対策が出て来る可能性は低く、影響は限定される見通し。
一方経済指標としては、直近予想を下回り続ける米3月小売売上高の発表、ユーロ圏では、3月ZEW景気期待指数、英国では、3月の雇用統計や一連の物価指数、中国では1-3月のGDPや3月鉱工業生産・小売売上高などが公表される。リスク回避の流れで、経済指標に対する反応は鈍くなっているが、特に米小売売上高と中国GDPには注意しておきたい。
加えて引き続き不安定な株価の動きがリスクで、株価が落ち着きを取り戻せないなら、リスク回避的な展開が続きそうだ。